はじめに
和歌山でキャバクラやホストクラブ、スナックなどの風俗営業を始める際、警察による「実査(じっさ)」と呼ばれる現地調査が避けては通れない重要な手続きとなります。
この実査は、風俗営業許可の申請プロセスの中でも、実際に店舗が法令に適合しているかを警察が確認する非常に重要なステップであり、許可が下りるかどうかの最終判断に直結する工程です。
実査では、図面通りに内装・設備が整っているか、見通しや照度、イス・テーブルの配置など細部にわたって厳しくチェックされます。少しの不備でも再調査や許可保留につながる可能性があるため、事前準備と知識が不可欠です。
1.実査とは?|風営法における「実地調査」の意味
風俗営業許可を取得する際に避けて通れない重要なステップが、「実査(じっさ)」と呼ばれる警察による実地調査です。これは、申請後に所轄の和歌山県内の警察署や県警本部、風俗環境浄化協会の担当者が申請店舗を訪れ、図面や申請書に記載された内容と実際の店舗構造・設備が一致しているかどうかを詳細に確認するプロセスです。
実査の目的は、虚偽の申請を防止し、法令に適合した営業が行われることを確認する点にあります。店舗の寸法、照明、見通し、イス・テーブルの配置など、風営法に基づく構造基準がすべて満たされている必要があります。少しのズレでも不適合とされることがあり、最悪の場合は許可が下りないこともあります。
特に和歌山でキャバクラやホストクラブ、スナックなどの開業を予定している方にとっては、この実査が開業準備における最大のハードルといえるでしょう。風営法に詳しい行政書士と連携し、確実な準備を整えることが重要です。
2.実査の流れと警察官による主なチェック内容
風俗営業許可を取得する際、和歌山県内でキャバクラ・ホストクラブ・スナックなどを開業する方が必ず通過しなければならないのが「実査(じっさ)」です。実査当日は、管轄の警察署職員または和歌山県警の担当官が店舗を訪れ、提出された図面・申請書と現地の構造が正確に一致しているかを確認します。
以下に、警察官が重点的にチェックする代表的な8つの項目を解説します。
(1)店舗の寸法確認
図面に記載された寸法と、実際の壁〜壁の距離をレーザー距離計とスチールメジャーで測定します。一般的に±5cm以内の誤差は許容される範囲ですが、それを超えると再調査や図面差し替えが必要になるケースもあります。
(2)見通しを妨げる構造の有無
風営法では、客室の見通しを妨げる設備の設置は禁止されています。具体的には、高さ1メートル以上のパーテーションや死角を生む壁面などが該当します。実査ではこれらがないかを目視とメジャーで確認されます。
(3)二重扉の鍵の有無
出入口に二重扉がある場合、内扉に鍵を取り付けてはいけないという規定があります。鍵が付いていると風営法違反と判断され、写真で証拠が残されます。
(4)外部から店内が見えない構造か
風俗営業ではプライバシー確保が重視されるため、外から店内が見通せる構造はNGです。店舗外から目視で確認され、目隠し対策が十分かどうかチェックされます。
(5)照明のスイッチと種類
スライダックス(調光器)と呼ばれる調光機能付きスイッチの使用は禁止されており、設置されていないかがチェックされます。また、照明設備が図面通りであるか、すべて正常に点灯するかも確認対象です。
(6)音響設備の確認
スピーカーやアンプの種類、設置位置、個数が図面と一致しているかが検証されます。スイッチ操作による音出しテストも行われることがあります。
(7)照度(明るさ)の測定
キャバクラやスナックなどの社交飲食店営業では、照度が5ルクス以上であることが義務付けられています。警察は照度計を使い、複数の客席で明るさを測定し、基準を下回ると不適合となる可能性があります。
(8)イス・テーブルの種類・寸法・配置
図面と相違がないか、イスやテーブルの寸法・数・配置も確認されます。もし申請後に変更があった場合は、事前に図面差し替え申請をすれば対応可能ですが、実査当日の変更は認められません。
3.実査にかかる所要時間の目安
和歌山での実査では、通常30分〜1時間程度で終了します。ただし、店舗の広さや担当官の確認内容により前後する場合があります。
事前準備が不十分だった場合、測定や再確認が増え、1時間以上かかることもあるため、入念な準備が合格への近道です。
4.実査当日の注意点と行政書士のアドバイス
(1)必要道具は事前に準備
警察側も道具は持参しますが、念のため以下の持参を推奨します:
- レーザー距離計
- スチールメジャー
- 図面控え
- バインダー・筆記用具
(2)30分前に現地入りして最終確認
担当官は予定より早く到着することもあるため、30分前には現地で待機し、図面との不一致がないか最終確認をしましょう。
(3)測定される可能性のある箇所を把握
図面上の寸法に沿って、どの箇所を測定されるかをあらかじめ想定しておくと、スムーズに対応できます。目印のシールを貼っておくのも効果的です。
(4)担当官への対応は「誠実・丁寧」に
最後に最も重要なのは「態度」です。担当官も人ですので、挨拶や丁寧な受け答えができれば、その後の流れも円滑になります。トラブル防止や柔軟な対応を得る上でも、礼儀ある姿勢が不可欠です。
5.実査で不合格になる典型的なケース
風俗営業許可を取得するうえで、実査における不合格は大きなリスクとなります。和歌山でキャバクラやスナックを開業予定の方は、実査でよくある不備を事前に把握し、対策を講じておくことが重要です。
以下は、風営法の実査で不合格となる代表的なケースです。
- 客室の見通しを妨げる構造物(高さ1m以上のパーテーションなど)が設置されている
- 二重扉に鍵が取り付けられている(風営法では禁止)
- 調光機能付きの照明スイッチ(スライダックス)を使用している
- 図面と異なるイスやテーブルの配置、設備の設置位置にズレがある
- 客室の照度が5ルクス未満で暗すぎる
これらの不備が見つかると、再実査や図面修正・再申請が必要になり、開業までのスケジュールが大幅に遅れる恐れがあります。和歌山でのスムーズな風俗営業許可取得のためにも、実査前の最終確認とプロによる事前チェックが重要です。
6.実査をスムーズに通すためのコツ【和歌山対応】
風俗営業許可の取得において「実査」は最大の関門といえます。和歌山県でも警察の実地調査は厳格に行われ、少しの不備でも差戻しや再実査の対象になるため、万全な事前準備が不可欠です。
スムーズに実査をクリアするためには、以下の対策が効果的です。
- 行政書士による事前現地チェック:風営法に精通した行政書士が事前に店舗構造を確認し、実査通過に必要な条件を洗い出します。
- 実査を想定した模擬測定の実施:照度や見通し、寸法などを警察と同じ基準で事前にチェックすることで、当日のトラブルを回避できます。
- 警察の実査基準を反映した図面の作成:構造図や設備図は、実査時にそのまま照合される重要書類です。不備がないよう行政書士が調整・作成を行います。
和歌山でキャバクラやスナックを開業するなら、地元対応に強い行政書士と連携して、実査合格を確実に目指しましょう。
まとめ|風俗営業許可の要である「実査」は準備がすべて
風俗営業許可を取得するうえで、「実査」は避けて通れない重要プロセスです。構造・設備・照明・対応すべてにおいて、図面との整合性と法令順守が徹底的に求められます。
和歌山での開業を目指す皆様には、実査対策を含めたトータルな許可取得支援を行う行政書士のサポートをご活用いただくことで、スムーズかつ確実な営業開始が実現できます。
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